秋冷や水晶山に祖霊在す ☆ 朝吹 英和
金色の音叉に秋の虹立ちぬ
我在りと織目抜けたる草雲雀
戦後なき戦の中の曼珠沙華 服部 一彦
円仁帰朝舳先の分くる秋の潮
惑星に届く階梯いちじく裂け ☆
一振りの青光りする秋刀魚燃ゆ ☆ 加藤 直克
万華鏡まわし紅葉に溺れけり
星よりもとぼしき虫の声ひろう
カルデラの太古の岩の蔦紅葉 大津留 直
地底湖の軋みを内に山眠る ☆
イゾルデの置きし剣の葉鶏頭
山襞に鬼らしきもの秋闌ける 真矢ひろみ
寄り道をして虫の音に沈みゐる ☆
佳きひとの病む十月の真澄かな
骸なく声のみ細る虫の闇 ☆ 生田亜々子
メビウスの輪の果てはなに星月夜
裏年の柿の気楽な立ち姿
秋思もて解毒できない秋思かな ☆ 石川 順一
朝も夕もカレー鰯雲の空
あさぼらけ超特急の夜学果つ
案山子たちみな白面ですれ違う 松本 龍子
秋没日いきなり月を吐きだしぬ
冬紅葉水なき空を染めつくす ☆
秋の蝶回す袋の軽さかな ☆ 毬 月
裏木戸を確かめ二百十日かな
故人より届く一行菊の風
仏体でありし木片水澄めり 石母田星人
露の玉聴けるはずなき周波数
柿に柿映り青空よく回る ☆
菊咲けり津波に裏返されしままの坂 ☆ 加藤昌一郎
天上大風キリンの首が回り出す
桃から出た男集まりジャンボリー
空耳の極みに曼珠沙華咲けり 五島 高資
コスモスのゆれる現在過去未来
夕空に点りて柿のしたたらず
原則として句稿到着順。 ☆は、五島高資推薦句。
ご感想など、俳句スクエア・ブログ へお寄せください。
俳句スクエア集では、皆さんが投稿された俳句を月ごとに掲載致します。
投稿規定 : 資格は特になし。
〆切は原則として毎月20日、その翌月号に作品3句を掲載。
次号は12月号の〆切は平成23年11月20日。
投句数は、一人3句~5句まで。
掲載の可否は、「俳句スクエア」編集部に一任。なお、一部添削の可能性があることをご諒承下さい。
次回の掲載は、平成23年11月末日頃を予定。
投句は、俳句スクエア編集部・スクエア集係 へ。
注・上記以外のアドレスへの投稿は不可。なお、必ず題名に「投句」と書いて下さい。
掲載句は、年刊『俳句スクエア集』に入集される予定です。
ご注意 : スクエア集係(squareshu2010@yahoo.co.jp)宛て以外への投句は無効です。また、掲載句の著作権は作者に存しますが、作者が「俳句スクエア」へ投句した時点より、出版権設定契約が成立し、掲載句の出版権は「俳句スクエア」に存することとします。
E-mail haiku_square@yahoo.co.jp
Copyright (C) Takatoshi Gotoh 1998.3.1